2013年5月5日日曜日

「ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由」

ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由

ボディショップやスターバックスを日本で運営する会社の社長を努められた方がミッションについて書かれた本。

「有名ブランドを冠した手軽なビジネスノウハウの本があふれている中で、あえてそちら側には重きをおかず、読者のミッション構築を促す本を書いてみたい」(p38)という想いから書かれていて、

「そもそも、企業は何のために存在し、利益を出すのか?」
「自分はなぜ働くのか」
「自分は何のために働くのか」

といったことを考えるための内容。

ミッション中心の話で考え方等については他の著者の本でも共通するような内容やけど、想いだけの話ではなく、実際に売上、利益の向上、出店数の拡大、そして離職率の大幅な低下(就任当初の22%から2%まで)、従業員満足度の向上を実現されてきた上で語られているので説得力がある。

印象に残ったのが、交通事故と1杯のコーヒーというエピソード。スタバのお店の前で交通事故が起きた時の出来事。

事故を起こしたドライバーの方を含めて関係者に怪我人はいなかったものの、ドライバーの方はショックを受けて白い顔。警察官の到着を待っている樣子。

すると、その樣子を見たスタバのパートナーの人がコーヒーを1杯持って行って、「どうぞこれを飲んで心を落ち着かせてください」と声をかけてコーヒーを手渡したということ。

そのドライバーの方はお客様ではなくたまたま店の前で事故を起こしただけやけど、こういう対応ができる。そして、こういうことはマニュアル化できない(「店の前で事故が起きたらドライバーの方にコーヒーを差し上げる」みたいなことをマニュアルに書いていくわけにはいかない」。

だからこそ、原則となるミッションの浸透が大事という話。小売やBtoCメインの話ではあるけど、BtoBでも通じるものはあるはずやと思うので、このエピソードは心に留めておきたいと思った。

その他にも、会社、そして、自分自身のミッションを考えていく上でのヒントが詰まった一冊やった。時間を置いてもう一度読みなおしてみたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿