2013年8月7日水曜日

「なぜ、不登校生が有名大学に受かるのか?」は日本や海外の教育の状況を知るにも良い一冊

なぜ、不登校生が有名大学に受かるのか?  

自身もかつて子どもの不登校問題で数年間悩んだ後、子どもたちが海外留学を経て不登校を克服して大学に進学した経験を踏まえて、不登校生の留学をサポートする活動を行っている著者による本。

タイトルに「有名大学に受かる」って入っているので、個人的にはこれはちょっとどうかなーとか、ノウハウ本や自慢本みたいな感じかなと思っていたけど、そういう感じではなく、ベースになっているのは以下のような想い。

「子どもは、本来、再起する力を持っています。その子に合った環境さえ得ることができれば、学校に通い卒業することはもちろん、有名大学に合格することも十分可能なのです。私は、この「その子に合った環境」に海外留学という選択肢を提案しているのです」(p18)

不登校の実態について具体的なケースを紹介しつつ、なぜそのような状況が起きているのか、日本の学校での再出発が難しいのか、留学が不登校の解決にどうつながっていくのかといった話が整理されている。

もちろん、留学すれば万事解決ということではなく、あくまでも「その子に合った環境」の選択肢の1つが留学であり、留学するとしても注意すべき点はたくさんあることも記されている。著者の活動ではそのあたりを考慮しながら留学生をサポートしているということ。

留学中の生活の様子や留学先の教育制度、学校生活などについて、実際の時間割やスケジュール等を紹介しながらかなり具体的に紹介されていて、ガイドブック的な内容もあり、具体的に考えている人には参考になる一冊やと思う。

また、直接的にこういった話に関わりがなくとも、不登校についてどう考えるべきか、日本の教育の現状や海外の教育制度に関心がある人にも参考になる一冊やと思った。

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