ウェルチ―GEを最強企業に変えた伝説のCEO
言わずと知れたGE(ゼネラル・エレクトリック)のCEOを務め、偉大な経営者として名前が挙がることも多いジャック・ウェルチについての本。
著者は既にGEの本を書いていてこの本が3冊目。GEの関係者やジャック・ウェルチ本人に取材し、社外の人間として始めてGEのリーダーシップ研究所を見学したらしい。
内容の方は、GEの経営とかウェルチの人間像とかを細かく描くというよりは、ウェルチの経営思想を全体的に紹介している感じ。
■ウェルチの考え方
それぞれの章のタイトルが、ウェルチの考え方のエッセンスを表している。
具体的にはこんな感じ。
■単純さ
キーワードはいろいろあるけど、繰り返し言われているのが、上の中にもあった、スピード、単純さ、自信。特に単純さっていうのは何度も出てくる。
「単純さということについて言えば、ジャック・ウェルチは好んで、ビジネスとは単純なものだと公言している。勇気を持って単純にするよう社員に求めている。つまり仕事を実際以上に難しくするな、というのがウェルチの要求なのだ」(p209-210)
別の言い方では、ビジネスはロケットサイエンスではないと言っている。特に、大きな規模の企業やから、放っておくとどんどん階層化して複雑化していくんでこれを強調しているのかなと思う。
階層化に関して言えば、できるだけ階層を少なくするようにしているとのこと。「ディレイヤリング」という言い方で、階層をとりはらう活動も行っていたということ。
シンプルにっていうのは、これもまた分かっていても保っていくのは難しい。だからこそ繰り返し言うんやろうなー。
■数字はビジョンではない
もう1つ印象に残ったのが、「数字はビジョンではない」という言葉。
「数字はビジョンではない。数字は結果だ。我々がいつも言っているのは、もし事業を展開する上での指標が三つあるとすれば、その三つとは社員の満足度、顧客の満足度、そしてキャッシュフローだ。もし現金を節目節目にきちんと手許に残せばあとのことはすべてうまくいくだろう。
顧客満足度が高ければ、シェア獲得につながる。社員の満足度が高ければ、生産性の向上が見込める。現金があれば、すべてうまくいくはずだ」(p137-138)
これに関連して、細かい目標は設定しないという話も語られている。予算づくりに何時間も時間をかけたり、労力を費やしたりして消耗しても仕方ない。
シンプルに、スピード感を保っていくということと、細かい目標にとらわれずに大きなビジョンを設定していくことが重要ということはつながっている気もする。
もちろん、全く目標を設定しないわけではないし、ストレッチするような目標を設定することは大事やと言われているけど、細かいことに労力を割き過ぎないということやと思う。
別の言い方では次のように言い方をしている。
「小数点以下の数字はナンセンスだ。夢にはわくわくさせられるが、小数点以下の数字には興奮しない。進歩が認められた社員に対しては褒賞を与えるが、今年の細部の計画についての未達成に対しては断罪しないというやり方でない限り、うまく行くわけはない」(p258)
細かな具体的な施策事例とかテクニックとかが学べたりするような内容ではないけど、仕事観として参考になる考え方がいろいろ詰まった一冊やった。
言わずと知れたGE(ゼネラル・エレクトリック)のCEOを務め、偉大な経営者として名前が挙がることも多いジャック・ウェルチについての本。
著者は既にGEの本を書いていてこの本が3冊目。GEの関係者やジャック・ウェルチ本人に取材し、社外の人間として始めてGEのリーダーシップ研究所を見学したらしい。
内容の方は、GEの経営とかウェルチの人間像とかを細かく描くというよりは、ウェルチの経営思想を全体的に紹介している感じ。
■ウェルチの考え方
それぞれの章のタイトルが、ウェルチの考え方のエッセンスを表している。
具体的にはこんな感じ。
- 変化に前向きに取り組め、恐れるな
- リーダーになれ、管理はするな
- 価値観を共有する管理者の育成
- 現実を直祝し、果敢に行動せよ
- 単純で一貫したメッセージを徹底して繰り返せ
- ナンバーワンかナンバーツーに、ただし土俵を小さくするな
- 飛躍的成長をめざせ
- 再建か閉鎖か売却-NBCの蘇生
- 数字にこだわるな
- 学習する文化を創ろう
- 管理者を排除し官僚主義を排斥せよ
- 小さな会社のように身軽で機敏に動く
- 境界を取り払え
- 三つの秘密-スピード、単純さ、自信
- 全員の頭脳を便えー全員を巻き込め
- 「ボスの要素」をつまみ出せ
- 自由な発言ができる仕事の環境を
- 星に届くまでストレッチせよ
- サービス事業を成長させよう―それが未来の潮流だ
- 金融サービスに利益を求めよう
- 世界中の頭脳を集め、多様性のある世界的チームを作る
- 品質の向上、コストとスピードの追求が競争力
- 品質向上は社員一人一人の役割
- 品質向上へ測定、分析、改善、管理
■単純さ
キーワードはいろいろあるけど、繰り返し言われているのが、上の中にもあった、スピード、単純さ、自信。特に単純さっていうのは何度も出てくる。
「単純さということについて言えば、ジャック・ウェルチは好んで、ビジネスとは単純なものだと公言している。勇気を持って単純にするよう社員に求めている。つまり仕事を実際以上に難しくするな、というのがウェルチの要求なのだ」(p209-210)
別の言い方では、ビジネスはロケットサイエンスではないと言っている。特に、大きな規模の企業やから、放っておくとどんどん階層化して複雑化していくんでこれを強調しているのかなと思う。
階層化に関して言えば、できるだけ階層を少なくするようにしているとのこと。「ディレイヤリング」という言い方で、階層をとりはらう活動も行っていたということ。
シンプルにっていうのは、これもまた分かっていても保っていくのは難しい。だからこそ繰り返し言うんやろうなー。
■数字はビジョンではない
もう1つ印象に残ったのが、「数字はビジョンではない」という言葉。
「数字はビジョンではない。数字は結果だ。我々がいつも言っているのは、もし事業を展開する上での指標が三つあるとすれば、その三つとは社員の満足度、顧客の満足度、そしてキャッシュフローだ。もし現金を節目節目にきちんと手許に残せばあとのことはすべてうまくいくだろう。
顧客満足度が高ければ、シェア獲得につながる。社員の満足度が高ければ、生産性の向上が見込める。現金があれば、すべてうまくいくはずだ」(p137-138)
これに関連して、細かい目標は設定しないという話も語られている。予算づくりに何時間も時間をかけたり、労力を費やしたりして消耗しても仕方ない。
シンプルに、スピード感を保っていくということと、細かい目標にとらわれずに大きなビジョンを設定していくことが重要ということはつながっている気もする。
もちろん、全く目標を設定しないわけではないし、ストレッチするような目標を設定することは大事やと言われているけど、細かいことに労力を割き過ぎないということやと思う。
別の言い方では次のように言い方をしている。
「小数点以下の数字はナンセンスだ。夢にはわくわくさせられるが、小数点以下の数字には興奮しない。進歩が認められた社員に対しては褒賞を与えるが、今年の細部の計画についての未達成に対しては断罪しないというやり方でない限り、うまく行くわけはない」(p258)
細かな具体的な施策事例とかテクニックとかが学べたりするような内容ではないけど、仕事観として参考になる考え方がいろいろ詰まった一冊やった。
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