2013年4月10日水曜日

成功の「技術」が学べる「成功の教科書 熱血!原田塾のすべて 」

成功の教科書 熱血!原田塾のすべて

成功は「技術」である!と冒頭から述べていて、その技術の使い方や考え方を紹介している本。著者の方は、「カリスマ教師」とも呼ばれる方で、大阪市の公立中学校の陸上部の監督として、7年間で13回の日本一の生徒を育てた経験をもつ方。

その時の体験から、成功は才能や素質で決まるものではなく、誰でも身につけることができる「技術」として実現できるものである(もしそうでなければ才能や素質を集めるためのスポーツ推薦制度のない公立中学校から次々に日本一が生まれることの説明がつかない)というのが著者の主張。

また、世の中にはいつも成功する人といつも失敗する人がいて、100人中95人はいつも失敗する人の側にいる。その違いは成功のための準備力や技術が異なり、いつも成功する人は再現性を持った形で技術を高め、日々実践している。このため、いつも成功できる確率が高い。

そうした考え方や技術を著者なりの表現で解説しているのが本書の内容。


■現状を打破する方法
具体的にはどうやって「成功の技術」を身につけるかというと、1つの方法が真似ること。

現状を打破する方法として以下の3つをあげているけど、最初の2つは時間や能力によって限界が出てくる。
  1. たくさんやる
  2. 工夫する
  3. 真似る
ただ、3つ目の真似ることならやりやすい。そこで、オリンピックの金メダリスト、世界中の偉人、成功者の人生をマンガまで含めて徹底的に研究し、成功のパターンを見つけそれに応じた指導をしてきたということ。


■成功の原則
また、成功の原則としては以下の2つがあげられている。
  1. 「成功する」と決める
  2. 大きな成功は、小さな成功の積み重ね
この1つ目については、覚悟を持つということとも同義。「一生懸命頑張る」とかっていうのは当たり前のことで、自分は「日本一になる」「金メダルをとる」と「決める」こと。これが最初に必要ということ。

ただ、その上で、いきなりゴールを目指してもたどりつくのは難しい。成功した人を見ると、ある日突然金メダルをとったのではなく、どの人も細かい日々の積み重ねを重ねて成功に至っているということ。

ここを忘れてしまうと大きな成功には届かない。そこで、まずは小さな成功を大事にする(=スモールステップの原則)ことが述べられている。


■目標はまず身近なところから
あまりにも遠い未来のことを目標にすると、具体的に見えても目標として成り立たないことがある。

例えば、本書の中では次のような例が紹介されていた。30歳の独身男性が「定年後に夫婦で豪華客船に乗って世界一周旅行をする」という目標を立てたとする。これはパッと見具体的に見えるけど、いつごろどんな女性と結婚するのか、結婚したとしてどんな家庭を築いているのか、定年時に会社でのポジションはどうなっているのか…といろいろ考え出すと空白の部分が多すぎる。

もちろん、目標設定を重ねて上級者になってくるとこういう長期の目標も設定できるけど、初心者は夢のままで目標に落ちてこない。そこで、例えばまずは2週間先の目標を立ててみて、目標を立ててそれをやりきるサイクルを経験することが大事ということ。2週間であっても最初は結構難しいので途中のマイルストーンとかを設定するということ。


■目標設定の失敗例
その上で、本書では具体的な目標設定の手順、また、失敗例等が解説されている。失敗例は下記のとおり。

  • ルーティン目標を目標にしている例:毎日腹筋80回ではなく、その先のもの、体重を1キロ減らす
  • 単位がそろっていない例:優勝、ベスト16、入賞
  • 感情面が目標になっている例:死ぬ気で頑張る、とにかく頑張る、思いきり頑張る
  • 数値化できていない
  • 目標がノルマになっている(本来は自分にとって価値のあるもの、ワクワク、ドキドキするもの)

(p70-73)

また、目標に関していつも失敗する人のパターンが次のように分類されている。。

  • 最初から目標がない人
  • 途中で目標を忘れてしまった人
  • 目標をあきらめて途中放棄してしまう人
(p135)

さらっと読むと当たり前なんやけど、よくよく自分のことを振り返って考えると確かにこのパターンにはまってしまっていることが多い。当たり前でシンプルなだけに深い…

何か目標を立てて実現したい時にもう一度読み返したいと思う一冊やった。

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