2013年2月14日木曜日

「伝説のホテルマンが説く IT企業のホスピタリティ戦略」から学ぶホスピタリティによる差別化

伝説のホテルマンが説く IT企業のホスピタリティ戦略―ISFnetの成長モデルにみる技術者を営業マンに変える法

■概要
リッツ・カールトン大阪で営業統括支配人を務めた経験を持ち、クレド研修やホスピタリティについての本を書かれていたり講演を各地で行ったりしている方が、IT企業とホスピタリティというテーマで書かれた本。

熾烈な企業競争で「紙一重」の差が出るとしたら、「サービスの差」であるという話から始まり、サービスで差をつけるために「ホスピタリティ」を身につけることが重要で、IT業界もその例外ではないという話。

実際の例として、株式会社アイエスエフネットでの研修やその後の変化を紹介している。本の内容は、前半がアイエスエフネットの紹介で、後半がホスピタリティやマナーについての話。


■IT業界と「ホスピタリティ」
「ホスピタリティ」というと、一見、ホテルやレストラン等のイメージが強く、IT企業とつながるイメージは薄い。

しかし、著者は、IT企業でもホスピタリティは必要であり、実践できることを説いている。というか、むしろこれからはより大事になってくるという見方。

一昔前の(今も?)IT企業では、技術が重要視されるので、技術があればホスピタリティやマナーは欠けていてもしょうがないとされることがあったという。

お客様に対しても、嫌いだからずっと横を向いたまま打ち合わせに出るといった横柄な態度をとる技術者がいても、技術を持っているので仕方なく受け入れていたということ。

自分の周りではあんまりそこまで極端な事例は見ないけど、確かにホスピタリティやマナーといった話はそんなに重要視されないような気もする。

一昔前に対し、今では、技術者の数も増え、新しい技術の導入により技術自体による差別化は難しくなっている。そこでホスピタリティという流れ。

この話を聞いて思い出したのはザッポスの事例。靴の通販サイトのコールセンターに電話がかかってきた時に、関係のない話題であったり、延々と長く続くような電話であっても丁寧に対応していくことで高い顧客満足度を実現しているというような話やった。

技術でいくかホスピタリティでいくかとかは企業のカルチャーによるところもあるから合う合わないあるやろうけど、確かに、今はまだあまりホスピタリティという軸で差別化しようとしているIT企業は多くない気がするからこちらの方が差別化しやすいのかも。

あと、技術重視でいくとしてもある程度はホスピタリティ的な側面も無視はできんかもなーとも思った。そんなところで考え方としては1つの参考になるなーと思った一冊やった。

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