「人」や「チーム」を上手に動かす NLPコミュニケーション術
「コミュニケーション術」とタイトルに入っていて、確かにテクニック的なことも書かれているけど、それよりも人間のコミュニケーションにおける本質的な理解が目指されている内容。
著者は、「技術の根底にあるもの」(p246)や「コミュニケーションにおいて本当に大切なこと」(p246)を伝えるため、「人に影響を与えるコミュニケーションの本質を理解できる本」(p3)としてこの本を書いたということ。
また、次のようにも述べている。
「私が皆さまに述べたいのは、人間はもっともっと幸せになれるということなのです。しかし、そのためには大昔に偶然の体験によってできてしまった、自分を制限するプログラムに気づき、それを書き換える必要があるのです。」(p230)
「「人生=〇〇〇だ」や「人間=〇〇〇」のような究極の一般化を、あなたにとって好ましいものに変えて頂きたい」(p231)
■コミュニケーションの分類
著者は、コミュニケーションには2通りのものがあるとしている。
そして、この2番めの方に課題を抱えている人が多いようだとしている。
また、コミュニケーションには2つのレベルがあるとしている。
このうち、特に身体に焦点があてられている。頭で理解しただけでは人は動かず、人が動くには身体から湧き出るモチベーションが必要であるということ、モチベーションは身体で考えるものではなく、胸やお腹で感じるものだとしている。
その上で、本書では「コミュニケーションを通して身体に影響を与える方法を提供したい」(p4)としている。
人間とはどういう生き物なのか、そうした解説から始めており、本質・土台から理解した上でコミュニケーションについての考え方を学んでいく構成になっている。
■わかっちゃいるけど、やめられない理由
上記の頭と身体に対応するけど、「考える自分」と「感じる自分」があるとしている。別の言葉で言うと、「思考」と「感覚」。
このうち、どちらが強いかというと、多くの場合「感覚」「感じる自分」の方。
「人間はまず身体で感じて、後から頭で意味づけする」(p38)
整理すると以下の2つ。
人間は感覚に支配されているため、感覚をいかにコントロールするかが重要という話。
だから、人とコミュニケーションする上では言葉や意識より、感覚や無意識の方にアクセスすることが重要だとしている。
「腹落ちする」という日本語があるけど、まさに、頭で理解するのではなく「腹落ちする」ことが目指されている。こういう視点はなかなか面白い。
■変化とは感覚が変わること
また、著者は、「変化とは感覚が変わること」(p64)であり、「変化は無意識のレベルで起こるもの」(p66)だとしている。
この点に関して次のように述べている。
「変化とは感覚の変化なのです。
そして、感覚は無意識の特徴だと述べました。
つまり、変化はいつも無意識のレベルからしか起こらないのです。
頭(意識) で考えても変化は起こらないのです。もし頭で考えるだけで変化が起こるのであれば、人は誰でも瞬時に変われるはずです。
言葉を使って指示命令をしたり、プレゼンテーションなどで説明したりするのは簡単です。しかし、肝心の気持ち (感覚) を変化させることができなければ、受け手に変化はおとずれないのです。」(p66)
■相手に変化を与えるには
この上で相手に変化を与えるにはどうするか。いきなり変化させようとしないこと、まずはラポール、相手との信頼関係を築くことが重要だとしている。
まずは心を開かせることが重要。安全・安心を確保できると自然に心を開く。このため、無意識が求めているもの、すなわち、安全・安心を与えることが心を開かせる上では鍵になる。
では、どうやったら安全・安心を与えられるか。人が安心を感じるのは、コントロールできるかどうかが鍵。さらに、コントロールできるかどうかの判断には、よく知っているかどうかがポイント。
心理的距離、近い存在と感じるか遠い存在と感じるかどうかが大切な基準となってくる。心理的距離を縮めるには、ペーシング、相手とペースを合わせていくことが重要。
この時に相手の感覚にペースを合わせる。相手をよく観察し、相手の感覚を推測して合わせられるものを見つけたら合わせていく。
ペーシングができた後で始めてリーディング、相手を誘導する。具体的には、質問が有効。指示するのではなく
質問をすることで相手に決定権を与え、安全・安心を感じてもらえる。
こうやって順をおって説明されるとなるほどなーと思う。仕事でのコミュニケーションだけでなく、家族、特に子供とのコミュニケーションや、友人とのコミュニケーション等、いろんなコミュニケーションの場面で役に立つ考え方やなーと思った。
手元に置いて、コミュニケーションについて振り返る時に時々見返したい一冊やと思った。
「コミュニケーション術」とタイトルに入っていて、確かにテクニック的なことも書かれているけど、それよりも人間のコミュニケーションにおける本質的な理解が目指されている内容。
著者は、「技術の根底にあるもの」(p246)や「コミュニケーションにおいて本当に大切なこと」(p246)を伝えるため、「人に影響を与えるコミュニケーションの本質を理解できる本」(p3)としてこの本を書いたということ。
また、次のようにも述べている。
「私が皆さまに述べたいのは、人間はもっともっと幸せになれるということなのです。しかし、そのためには大昔に偶然の体験によってできてしまった、自分を制限するプログラムに気づき、それを書き換える必要があるのです。」(p230)
「「人生=〇〇〇だ」や「人間=〇〇〇」のような究極の一般化を、あなたにとって好ましいものに変えて頂きたい」(p231)
■コミュニケーションの分類
著者は、コミュニケーションには2通りのものがあるとしている。
- 情報を伝達するコミュニケーション
- 「人」や「チーム」を動かすコミュニケーション
そして、この2番めの方に課題を抱えている人が多いようだとしている。
また、コミュニケーションには2つのレベルがあるとしている。
- 頭のレベルのコミュニケーション
- 身体のレベルのコミュニケーション
このうち、特に身体に焦点があてられている。頭で理解しただけでは人は動かず、人が動くには身体から湧き出るモチベーションが必要であるということ、モチベーションは身体で考えるものではなく、胸やお腹で感じるものだとしている。
その上で、本書では「コミュニケーションを通して身体に影響を与える方法を提供したい」(p4)としている。
人間とはどういう生き物なのか、そうした解説から始めており、本質・土台から理解した上でコミュニケーションについての考え方を学んでいく構成になっている。
■わかっちゃいるけど、やめられない理由
上記の頭と身体に対応するけど、「考える自分」と「感じる自分」があるとしている。別の言葉で言うと、「思考」と「感覚」。
このうち、どちらが強いかというと、多くの場合「感覚」「感じる自分」の方。
「人間はまず身体で感じて、後から頭で意味づけする」(p38)
整理すると以下の2つ。
- 意識=思考(頭)=言葉
- 無意識=身体=感覚
人間は感覚に支配されているため、感覚をいかにコントロールするかが重要という話。
だから、人とコミュニケーションする上では言葉や意識より、感覚や無意識の方にアクセスすることが重要だとしている。
「腹落ちする」という日本語があるけど、まさに、頭で理解するのではなく「腹落ちする」ことが目指されている。こういう視点はなかなか面白い。
■変化とは感覚が変わること
また、著者は、「変化とは感覚が変わること」(p64)であり、「変化は無意識のレベルで起こるもの」(p66)だとしている。
この点に関して次のように述べている。
「変化とは感覚の変化なのです。
そして、感覚は無意識の特徴だと述べました。
つまり、変化はいつも無意識のレベルからしか起こらないのです。
頭(意識) で考えても変化は起こらないのです。もし頭で考えるだけで変化が起こるのであれば、人は誰でも瞬時に変われるはずです。
言葉を使って指示命令をしたり、プレゼンテーションなどで説明したりするのは簡単です。しかし、肝心の気持ち (感覚) を変化させることができなければ、受け手に変化はおとずれないのです。」(p66)
■相手に変化を与えるには
この上で相手に変化を与えるにはどうするか。いきなり変化させようとしないこと、まずはラポール、相手との信頼関係を築くことが重要だとしている。
まずは心を開かせることが重要。安全・安心を確保できると自然に心を開く。このため、無意識が求めているもの、すなわち、安全・安心を与えることが心を開かせる上では鍵になる。
では、どうやったら安全・安心を与えられるか。人が安心を感じるのは、コントロールできるかどうかが鍵。さらに、コントロールできるかどうかの判断には、よく知っているかどうかがポイント。
心理的距離、近い存在と感じるか遠い存在と感じるかどうかが大切な基準となってくる。心理的距離を縮めるには、ペーシング、相手とペースを合わせていくことが重要。
この時に相手の感覚にペースを合わせる。相手をよく観察し、相手の感覚を推測して合わせられるものを見つけたら合わせていく。
ペーシングができた後で始めてリーディング、相手を誘導する。具体的には、質問が有効。指示するのではなく
質問をすることで相手に決定権を与え、安全・安心を感じてもらえる。
こうやって順をおって説明されるとなるほどなーと思う。仕事でのコミュニケーションだけでなく、家族、特に子供とのコミュニケーションや、友人とのコミュニケーション等、いろんなコミュニケーションの場面で役に立つ考え方やなーと思った。
手元に置いて、コミュニケーションについて振り返る時に時々見返したい一冊やと思った。
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