2012年11月2日金曜日

「できる奴はIC(インディペンデント・コントラクター)になる」かどうかは別としても仕事人としての姿勢としてとても学べるところが多い一冊



できる奴はIC(インディペンデント・コントラクター)になる!
「IC」とはインディペンデント・コントラクター(Independent Contractor)の略。そのICの方へのインタビュー集。

■ICとは
ICがどういう人のことを指すかというのは、IC協会のページに以下のように書いてある。

「期限付きで専門性の高い仕事を請け負い、雇用契約ではなく業務単位の請負契約を複数の企業と結んで活動する 独立・自立した個人のことをインディペンデント・コントラクター(IC=独立業務請負人)と呼んでいます。」
引用元: IC協会ホームページ(当協会について)

一般的に言うと、個人事業主とか独立自営業者といった形にはなるんやろうけど、インディペンデント・コントラクターというと、上に書いてあるように、単なる作業請負ではなく、より専門性の高い仕事をやっているイメージ。

本の中でインタビューされている方が扱われている仕事の内容は様々やけど、共通するのは、プロフェッショナルとしての仕事意識。

また、独立してやっているということから、体調管理含めてすべて自己責任になってくるので、言いわけをしない姿勢というか、自責というか、すべて自分で引き受けるという覚悟が伝わってきた。


■ICという生き方
自分がやるという覚悟については、後半の方にインタビューが掲載されていた中村貴彦さん(株式会社プロミッション代表取締役)が次のように述べられているけど、この言葉からICという生き方がどういうものかよく伝わってくる。

「①誰かがやってくれるだろうという他人依存の強い人、向こうから仕事が来るのを待っているタイプは絶対ダメ。たとえばフランチャイズ・チェーンのビジネスでも、ノウハウにお金を払ったらあとは他人任せにする人、本部にもたれかかってしまう人は成功しない。買い取ったノウハウを利用して、自分なりに工夫していく人が成功しています。
 それと一緒です。ICになってビジネスを成功させるには、自分で営業的工夫や仕掛け、仕組みをどうやって作っていけばいいのかを考えられるかどうかがポイントになります。

 ②仕事に強いストレスを感じる人は、たぶんICに向いてない。成功するのは楽天的で、かつ人のせいにしない人。悲観的で、すぐ他人のせいにする、環境のせいにする人は向いていない。ICになるにはサラリーマン時代の発想、考え方を根本から変えないといけません。ICはすべてを自分でやらなければいけないので、なにかあっても他人のせいにできない。そういう仕事が楽しいと思え、すべて自己責任と受け止める人であれば、ICの生き方は最高です」(p348)

楽天的で人のせいにしないという点については、他の方も次のように述べられていた。

「どんな仕事も辛いとは思わなかった。トラブルの場合、相手がどんな手を打ってくるかを予想し、それに対してこちらはどう対処すればいいかを考えることで、ゲームとして愉しみました」-宮本健さん(アット・エイド株式会社取締役社長)
(p134)

もう1つ、別の角度から印象に残ったのが以下の言葉。

「ICに必要なのは知恵です。ちょっと待ってくださいと、紙に書かれたものを見て答えるのではダメ。すぐ、その場で答えられなければいけない。紙に書かれたものは知識です。知識ではなく、知識が身についた知恵になっていないといけません」―我孫子隆さん
(p368)

インディペンデント・コントラクターになるかどうかは別として、自分が関わっている新規事業の仕事でも通じる話が多く、仕事人としての姿勢としてとても学べるところが多く仕事論としても読んでも得るところの多い一冊やった。



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